比較的安いスマートウォッチを選ぶときに注意したい5つのこと
ITベンチャーの「Pebble」が後のスマートウォッチの原型を開発したのが2012年(製品のリリースは翌2013年)。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で資金を募り、同サイト最高額1,030万ドルを調達しました。
ちょうどスマホブームが一段落した当時の端末メーカーは、そのポテンシャルにいっせいに注目し始めます。
その後いろいろな会社がスマートウォッチの製造・販売に乗り出しましたが、多くがすぐに撤退していきました。
しかし今、スマートウォッチは主要ガジェットの一つとして定着したといえます。
とくに代表的な「Apple Watch」の成功がスマートウォッチの存在感向上に貢献しました。
しかしこのApple Watchをはじめ、スマートウォッチはどうも価格が高めであるというのが私たちにとっての難点でもあります。
しかし、スマートウォッチの代表的存在Apple Watchが約5万~6万円する一方で、5,000円以下で購入できるスマートウォッチも数多く存在します。
では、どんな点に注意して選べばよいのでしょうか?以下の5つのポイントを見ていきましょう。
フィットネストラッカー?それともスマートウォッチ?
かつてスマートウォッチとフィットネストラッカーの区別は今よりもはっきりしていました。
昔のフィットネストラッカーは、時間や歩数という基本的な情報を示す小さな画面を手首に装着するだけでした。
しかし今のフィットネストラッカーはスマホと連動した通知機能を備え、独自のフィットネスアプリを内蔵するなど、事実上スマホの機能の一部を持っている端末です。
厳密な定義は別として、通常はスマートウォッチとフィットネストラッカーとを同じカテゴリーでとらえても大きな問題はないでしょう。
最新のスマートウォッチを買うべき?
必ずしも最新のスマートウォッチを手に入れる必要はないでしょう。
スマホの場合、24か月の契約期間が終わるころにはバッテリ機能も低下し、端末も時代遅れになり始めます。
一方でスマートウォッチは機器の開発がスマホほど早くない傾向があります。
スマホに比べてより小型で軽量のハードウェアであるため、改良の余地が少ないこともその理由のひとつのようです。
そのため最新のスマートウォッチではなくても、ほぼ最新の機能を楽しむことができるのです。
たとえばクアルコムのスマホ用プロセッサ「Snapdragon」は毎年最新版がリリースされますが、同じくクアルコムのスマートウォッチ用プロセッサ「Snapdragon Wear 3100」の最新版は2018年にリリースされたままです。
新しいスマートウォッチのほうがバッテリも長持ちし、画面の精度も高くなりますが、必ずしもスピードが速くなったり特別な機能が追加されたりしているわけではないのです。
搭載機能で注目するべき点は?
スマートウォッチのセンサーは、価格が高くなるほど感度も良くなると考えていいでしょう。
つまり、あまりケチって値段の安さで選んでしまうと、求めるレベルのセンサーではない可能性があるので注意が必要です。
GPSの正確さは歩数や歩行距離を正確に記録できるかどうかにかかってきます。
スマートウォッチに搭載されているGPSが頼りないものだと、スマホに搭載されているGPSと連動させる必要が出てくるため、スマートウォッチ単独ではあまり役立たなくなります。
NFC(近距離無線通信規格)が搭載されているものであれば、スマートウォッチで電子マネーによる支払いができることになります。
しかし日本の場合はNFCよりもFeliCaのほうが普及しており、現時点ではFeliCa搭載のスマートウォッチがほとんどないことは、これまでも指摘されてきたとおりです。
OSによって違いはありますか?
スマートウォッチがどんなOSを搭載しているかはあまり関係ありません。
Apple WatchはもちろんiPhoneと連動するものですが、それ以外のスマートウォッチはほとんどのスマホと連動するようになっています。
気を付けなければいけない点として、サムソンのスマホの場合、やはりサムソンのスマートウォッチのほうが若干スムーズに機能するということです。
これはファーウェイやシャオミのスマホについても同じで、やはりファーウェイにはファーウェイ、シャオミにはシャオミのスマートウォッチが一番合います。
一方で、ガーミンやフィットビット、グーグルの「Wear OS」を搭載している機器は、基本的にどのスマホのOSでもスムーズに動いてくれるようです。
中古のスマートウォッチでも問題ありませんか?
他人の手首に直接付いていたもの、という事実に違和感を覚えないのであれば、中古のスマートウォッチでも何の問題もありません。
しかしその他の機器と同じように、劣化の度合いを自分の目で確かめたほうがいいので、オークションサイトで競り落とすのはあまりお勧めできません。